日本の物流を支えるトラック運送業界において、生き残りの勝ち筋として外国人材の受け入れが進んでいる。特定技能の資格を取得してトラックドライバーとして働く外国人や、日本の交通ルールを学ぶ様子などが取り上げられており、自動車運送業における外国人雇用や就業者の推移に注目が集まっている。
外国人雇用の動きを、
時系列でひとつに。
技能実習・特定技能・育成就労と、その周辺トピックスを横断して確認できます。
政府が2024年に外国人労働者の在留資格である特定技能の対象分野に自動車運送業を追加したことを背景に、深刻な人手不足に悩むトラック運送業界で外国人材の存在感が高まっている。運送大手が積極採用に動く一方、中小事業者も生き残りをかけてドライバー確保に奔走しており、現場では特定技能制度を利用して来日したインドネシア人ドライバーなどが安全運転や迅速な作業を徹底しながらルート配送を担っている。
厚生労働省が公表した外国人雇用状況の届出状況によると、日本国内の外国人労働者数はベトナムが最多の約60万人を占め、中国、フィリピンと続いています。しかし近年はベトナムや中国の増加率が鈍化する一方、ミャンマー、インドネシア、ネパールなどの国々からの労働者が高い伸びを示しており、特定技能制度の活用が進むこれら東南アジア諸国が今後の中心的な受け入れ先として存在感を高めています。
日本政府観光局によると、二〇二五年の一年間の訪日外国人数は四二六八万人と過去最高を記録し、前年比一五・八パーセントの増加となった。また、出入国在留管理庁のデータでは、二〇二五年末時点の在留外国人数は四一二万人となり、統計開始以来はじめて四〇〇万人の大台を超えた。さらに、日本学生支援機構によれば、二〇二五年五月時点の外国人留学生数は約四十万人で、前年比二十一パーセントの増加を記録した。訪日客や在留外国人に加え、留学生のすべてが過去最多を更新しており、日本という国の選ばれ方が変化している。
政府は有識者会議を新設し、外国人の受け入れ人数に数値目標を設けるかどうかの検討を始めた。自民党と日本維新の会の連立政権合意書に基づき、来年三月に基本方針をまとめる予定である。在留外国人は二〇二五年年末に四百一十二万人に達し、増加傾向にある。一部の在留資格ではすでに業種ごとに上限が定められているが、他の在留資格には上限がない。地方での人手不足から受け入れ拡大を望む声がある一方、経済界からは制限強化の動きに懸念の声も出ている。
株式会社クオリティ・オブ・ライフは2026年7月24日、企業における外国人採用の課題解決と定着化を支援する「高度外国人材の採用・定着支援サービス」を開始した。日本語能力N2以上の即戦力人材の紹介に加え、採用前の要件整理、採用後における月1回のオンライン面談によるフォロー、在留資格に関する助言などをワンストップで提供し、ミスマッチ防止と早期離職の解消を目指す。
2027年4月1日施行予定の育成就労制度では、原則3年で特定技能1号水準まで外国人材を育成するため、「育成就労評価試験」が1年目(初級:技能検定基礎級相当、学科・実技)と3年目(専門級:技能検定3級相当、実技中心)の2段階で実施されます。学科はCBTまたはペーパーテスト、実技は作業試験等で行われ、受験時の本人確認や録画記録などの不正防止策が講じられます。また、就労開始前のA1相当から3年経過時のA2相当へと段階的な日本語試験の受験も求められ、両試験の合格が特定技能1号への移行要件となります。
2026年6月23日に特定技能「建設」の受け入れ基準を定めた告示が改正され、2027年4月1日に施行される。これは技能実習制度が育成就労制度に切り替わる時期と重なる。同日、国土交通省は建設分野育成就労協議会の第1回を開催し、外国人材を受け入れる企業が守るべきルールの話し合いが行われた。新制度開始後は、この協議会への加入が受け入れ企業に義務付けられる見込みである。特定技能で働く外国人は介護と建設で約39万人に上り、5年前の25倍に増加している。企業側には情報のアップデートや在留状況の棚卸しなどの準備が求められている。
デンマーク政府は2026年6月、外国人労働者の受入れについて、既存のペイリミット制度より低い年収基準で労働許可を付与できる新制度の法案を提出した。労働協約が適用される認定企業を対象とし、対象国の国民がフルタイムの雇用契約を結ぶことなどが条件となる。法案が可決されれば、2027年1月1日から施行される予定である。
一般社団法人JP-MIRAIは、2026年7月14日に大阪のAPイノゲート大阪で「外国人労働者の責任ある受入れフォーラム in関西」を開催する。参加費は無料で事前申込制、申込締切は7月9日17:00まで。第1部は「ビジネスと人権」や倫理的採用に関する企業向けセミナー、第2部は政策と課題に関する基調講演およびパネルディスカッションを実施する。外国人材受入れを巡る制度改正や人権対応への企業・自治体・支援機関の取り組みを考える内容となっている。
JP-MIRAIと長崎県は、2026年5月に株式会社大光食品の雲仙工場で県内企業向けのコミュニケーション研修を実施した。日本人従業員約50名とインドネシア・ベトナム国籍の外国人従業員約20名が参加し、「やさしい日本語」を活用した伝え方の見直しや、少人数グループによるワーク形式での相互理解を実践した。両者は2025年10月に覚書を締結しており、外国人労働者の受入れ環境整備や定着支援に向けた取組みを今後も進める方針である。
厚生労働省は、2026年6月1日からの1か月間を「外国人雇用啓発月間」と定めました。今年度の標語には「ともに働き、ともに支える社会へ ~外国人雇用はルールを守って適正に~」が掲げられています。外国人労働者が能力を十分に発揮できる職場づくりを目指し、適正な雇用や労働条件の確保に関する周知・啓発活動が積極的に行われます。受入れ関係者に向けて、外国人雇用の基本ルールの確認が呼びかけられています。
外国人雇用の現場における不安や悩みの解決をサポートする企業学習教材「基礎から学ぶ『責任ある外国人雇用』」の全2コースが完成し、2026年5月29日より有料会員サイトにて全学習ユニットの提供と修了証の発行が開始されました。労働者の人権リスクや労務上の配慮に重点を置き、コミュニケーションや安全管理、相談救済などのポイントを網羅しています。動画は3分から15分単位で構成されており、約1時間のマネージャー向けコースと、約5時間の担当者向け標準コースが用意されています。社内研修の素材や支援ツールとしての活用も可能です。
株式会社国際研修サービスは、2026年6月29日に「第2回外国人雇用支援セミナー」をビジョンセンター東京八重洲で開催する。深刻化する労働力不足に対応するため、人材確保と定着を課題に掲げ、転換期を迎える育成就労制度の最新動向や海外送金の現状などを網羅して解説する。セミナーでは、JITCOの松富重夫常務理事が育成就労制度と特定技能制度における外国人材をめぐる国際情勢について講演を行う予定である。詳細や申し込みは主催企業のホームページで確認できる。
一般社団法人JP-MIRAIの取り組みが、2026年5月にニューヨーク国連本部で開催される第2回国際移住レビュー・フォーラム(IMRF 2026)に向けた国連プレッジの優良事例として、国連移住ネットワークのプレッジ・ダッシュボード上で紹介された。JP-MIRAIはGCMの理念に基づき、日本における外国人労働者の責任ある受入れと共生社会の実現に向けた取り組みを進めており、今回の選定は官民や多様な関係者が連携した日本の実践が国際的に評価されたものである。今後も関係機関と連携し、外国人労働者が安心して働き暮らせる環境づくりに取り組む方針である。
2026年4月1日、「特定技能外国人受入れに関する運用要領」の一部が改正された。今回の改正により、特定産業分野として新たに「リネンサプライ分野」、「物流倉庫分野」、「資源循環分野」の3分野が追加された。これに伴い、提出書類一覧表も改定されており、出入国在留管理庁のホームページにて新旧対照表や詳細な参考資料が公開されている。
韓国金属労組は2026年2月6日に造船業移住労働者実態調査報告書を発表した。造船業の外国人労働者は2021年末の約4,500人から2024年12月時点で22,824人へと約5倍に急増し、生産技能職の22.7%を占めるに至った。しかし、調査によれば非熟練労働者の特定活動や雇用許可制による人材のうち、指定職種で熟練人材として入国する一般技能人材(E-7-3)の66.2%が月給250万ウォン未満であり、非専門就業(E-9)よりも低い報酬を受け取っていることが判明した。さらに、一般技能人材は送り出し国での高額なブローカー費用や技術訓練費の負担、離脱防止のための念書提出といった課題に直面している。これに対し法務関係者からは、量的拡大偏重の是正や事業場変更制限の改善を含めた制度的対応を検討する姿勢が示されている。
イギリスにおける近年の厳格な引き締め策により、外国人労働者の受け入れ数が急速に減少している。2025年のビザ発行数はピーク時の2023年と比較して全体で45%減少し、就労ビザは57%減少した。特に家族帯同の禁止や介護労働者の受け入れ停止、専門技術者ビザの給与水準要件の大幅な引き上げが影響し、保健・介護ビザや食品調理・製造職などで著しい減少が見られる。政府は外国人労働者への依存を低める方針で緩和に慎重だが、諮問機関であるMACは過度に高い職種別の給与水準要件について引き下げるよう提言を行っている。
JP-MIRAI事務局は2月下旬にタイ・バンコクでILOと共催し、移住労働者の公正・倫理的な採用を広げる認証枠組み「FERI」の地域会合を実施した。東南アジア、南アジア、中央アジアなど14か国から政府機関や国際機関など約50名が参加した。第1部ではILOやIOM、RBA、フィリピンDMW次官補らが登壇し、ASEAN労働大臣会合での宣言文書採択の準備やFERIの進捗が共有された。第2部では日本企業3社、斡旋機関2者、送出機関3者が登壇し、ネパール、インドネシア、バングラデシュの事例において、受入企業が約30万円の費用を肩代わりしてゼロフィーを実現した内訳や、採用力向上、離職抑止につながる効果が紹介された。フィリピン政府側からはFERI認証案件に対する送出し手続きの簡素化などのインセンティブ検討の発言もあり、今後は参加機関を拡大し労働者の権利保護活動を続ける方針である。
蔚山広域市は造船業の人材難解消を目的として、地域特化型の「蔚山広域型ビザ」モデル事業を実施している。在留資格は一般技能人材で、造船溶接工などの職種にウズベキスタンやベトナムなどの外国人を2026年末までに440人受入れる予定である。一方、労働組合からは低賃金などの構造的問題の改善を求めたり、新規雇用縮小につながると広域型ビザの拡大や制度自体に反対や批判の声も上がっている。
2025年12月26日、有料会員向けサイトにて企業学習教材「基礎から学ぶ『責任ある外国人雇用』マネージャー向けコース」の提供が開始された。経営者や事業所責任者を対象とし、約1時間でビジネスと人権の要点学習、理解度テスト、修了バッジの取得までを行うことができる。また、担当者向けコースは約5時間の内容で2026年初旬のリリースが予定されており、完成した動画教材から順次公開されている。さらに、有料会員サイトの問い合わせ機能を活用し、現場で生じる外国人雇用に関する悩みや疑問点を質問できる「企業ヘルプデスク」のサービスもあわせて開始された。
イギリスの移民政策に関する諮問機関であるMigration Advisory Committeeは10月、労働力不足職種への外国人労働者受け入れに関する制度改正の中間報告をまとめた。産業戦略における重要性を踏まえ、中技能レベルの82職種を候補として選定した。リストへの掲載には国内労働者の採用・育成プランの提示を要件化し、リストの掲載期間は3年を上限とする。また永住資格を認めない場合は受け入れ期間を最長5年とする方針などを提言しており、第2段階の検討を経て2026年7月に最終結論を示す予定である。
イギリス政府が実施した外国人流入削減策により、就学や就労を目的とする入国者が急速に減少している。統計局が公表した2025年6月までの12カ月間の純流入数は20万4000人で、前年から約7割減少した。家族帯同の禁止や給与水準要件の引き上げなどの制度改革が影響し、特に保健・介護ビザの発行数が大幅に縮小している。こうした外国人労働者の流出入の変動は、業種ごとの労働者構成や賃金水準にも変化をもたらしている。
中国政府は2025年8月14日、若手外国人科学技術人材を対象とする新たな査証制度「K字ビザ」を発表し、同年10月1日から施行した。従来のR字ビザは博士号や高い国際的実績、高収入などが事実上の必須条件で若者には手が届きにくかったが、K字ビザでは著名大学等の学士以上に要件が大きく緩和された。STEM分野を中心に若手外国人材の受入れを促す狙いがあるが、国内の就職環境への不安からSNS等では賛否が交錯している。